親子間で金銭の貸し借りをする際の法律上・税務上の注意点

こんにちは、財産承継コンサルタント/行政書士の鉾立です。

今回は、親子間の金銭の貸し借りに関してよくいただく質問に、Q&A形式で回答します。

 


 

Q. 生前贈与ではなく、親からまとまったお金を借りたいのですが、税金など、何か注意点はありますか?

 

A. 親と子、祖父母と孫など、特殊の関係がある人相互間における金銭の貸し借りについては、実質的に贈与であるにもかかわらず形式上貸し借りとしている場合や、「ある時払いの催促なし」、又は「出世払い」というような貸し借りの場合には、借入金そのものが贈与として取り扱われ、贈与税が課税されます。

 

ただし、その貸し借りが、借入金の返済能力や返済状況などからみて、真に金銭の貸し借りであると認められる場合は、借入金そのものは贈与とはなりません。

もっとも、その借入金が無利子などの場合は、利子相当額については贈与として取り扱われる場合があります。(贈与税の基礎控除額は年間110万円となります。)

すなわち、「贈与」とみなされないためには、第三者から見ても「貸し借り」であることが明確である必要があります。

 

以下、身内間の金銭貸し借り実行時のポイントになります。

 

1. 金銭消費貸借契約書を作成し、当事者が署名・押印する
・借入金額、利息(1%以上が望ましい)、返済期間等を明記する
・収入印紙を貼付する(契約書の原本は貸主が保管し、借主はコピーを保管する形でOK)

 

2. 借入金額は、借主の年収に応じた返済可能額を設定する
・年間の返済額は、概ね年収の40%以内とする

 

3. 返済期間は、貸主の年齢が概ね80歳になるまでの期間で設定する
・あまりに高齢となるまでの期間で設定すると否認される恐れあり

 

4. 通帳に証拠を残す
・返済は、約定通りに毎月貸主の口座に振り込む形式をとる

 

5. 契約締結日に、公証役場で確定日付をもらう
・1通700円。ここまでやっておけば安心

 


 

以上、ご参考になさってみてください。

では、次回の【財産承継ミニセミナー】でまたお会いしましょう。

 

この記事を執筆している専門家
鉾立 栄一朗

財産承継コンサルタント
/行政書士・宅地建物取引士

行政書士 鉾立榮一朗事務所 代表
Change&Revival株式会社 代表取締役 

法律に関わる各種手続きでお困りの方を “専門家の知恵” と “最適な手続き” でバックアップする法律手続アドバイザー。

会社員時代、実家の金銭問題をそばで支えた体験から、事業や財産の問題で困っている人のサポート役になろうと決意。

合同法務事務所で働きながら行政書士の資格を取得するも、流れ作業的な書類作成・申請手続代行といった依頼者の想いや意思決定プロセスに関われないポジションに限界を感じ、相談業務を習得すべく経営(企業再生)コンサルティング会社に入社。

地域金融機関の専属アドバイザーとして年間50件以上の顧客相談に対応し、「身近に相談できる人がいない」、「知り合いに相談してみたが、満足な回答が得られない」と悩む企業や個人の経営問題・財産問題の解決に従事する。

専門は、相続・遺言、贈与・売買、営業許認可申請等の各種法務実務の実践。相談者の悩みを解決する最適な手続き・手法を提案し、必要に応じて適材適所、各分野の専門家をコーディネートする。

家族は、妻と息子と猫(キジトラ雄)。

毎月第1土曜日に『無料個別相談』実施中。
https://www.hokodate-jimusyo.com/soudankai.html

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