「すんなり進まない個人間売買の案件などは、力になっていただけると思います」――こう語ってくださったのは、信用金庫で融資を担当するH様(30代)です。
今回ご紹介する事例は、当事務所がサポートした、結婚して実家から転居した弟および実家に同居する母の住宅ローンを、姉が引き継ぐことを目的とした、姉弟・親子間の戸建売買です。
当事務所が書類を整理したうえで金融機関へ案件を持ち込んだことで、審査から融資実行までスムーズに進みました。
金融機関の担当者様の視点から、案件を振り返ってお話をお伺いしました。

【聞き手】
鉾立 栄一朗(ほこだて えいいちろう)
行政書士・宅地建物取引士/財産承継コンサルタント
行政書士 鉾立榮一朗事務所 代表/Change&Revival株式会社 代表取締役
宅地建物取引業免許 東京都知事(3)第94647号
専門は、親族間の不動産売買・贈与、相続・遺言、家族信託、会社設立・営業許認可申請等の各種法務実務の実践。
今回は、姉弟・親子間戸建売買の住宅ローン案件でご一緒した信用金庫職員様に、案件を振り返ってお話を伺いました。▶ プロフィール詳細はこちら
事例の概要
| ご相談者 | ・弟様(住宅ローン主債務者/実家から転居) ・お母様(住宅ローン連帯債務者/実家暮らし) ・お姉様(実家暮らし) |
| 背景 | 結婚して実家から転居した弟および、実家で同居する母の住宅ローンを、姉が引き継ぐ形での親族間売買を検討。 |
| 案件の特徴 | 所得面での懸念がなく、親族間売買に対応する保証会社を利用するうえでも大きな問題がなかった。 |
| 金融機関への対応 | 当事務所が書類を整理したうえで案件を持ち込んだことで、金融機関側の状況把握がスムーズだった。 |
| 結果 | 保証会社を利用した住宅ローンにて融資が実行され、姉弟・親子間の戸建売買が実現。 |
今回の案件は、結婚して実家から転居した弟および、実家に同居する母の住宅ローンを、姉が引き継ぐことを目的とした親族間売買の事例です。
当事務所では、案件の経緯と売買の必要性を整理した書類を事前に準備し、地元信用金庫へ打診しました。
「書類が最初から揃っていた」「案件の経緯も整理されていて、状況がすぐに把握できた」とH様がおっしゃるように、金融機関の担当者様が社内で検討し、保証会社へ保証審査を申請するために必要な情報を、当事務所が最初から提供できたことが、スムーズな進行につながりました。
審査においては、買主様の所得面に懸念がなく、保証会社の利用においても大きな問題がなかったことが、融資実行のポイントとなりました。
親族間売買は金融機関や保証会社によって審査基準が異なるため、案件の内容と買主様の属性がマッチする金融機関・保証会社を選定することが重要です。
信金職員H様の声(インタビュー)
――普段のお仕事の役割や、お客様対応で大切にしていることを教えてください。
お客様のご要望には、できる限り100%応える方針で取り組んでいます。
最初から「できません」と言うのではなく、まずは取り組んでみる。
そんな姿勢を大切にしています。
――今回、当事務所と一緒に案件を進めてみて、どのように感じましたか。
(結婚して自宅から転居した弟の住宅ローンを引き継ぐことを目的とした、姉弟・親子間戸建売買サポート)
書類が最初から揃っていて、とても助かりました。
案件の経緯も整理されていて、状況がすぐに把握できました。
――今回の案件で、特にポイントになった部分はどこだと思われますか。
当支店では親族間売買の案件は多くありませんが、今回のお客様は所得面でも問題がなく、保証会社を利用するうえでも大きな懸念はありませんでした。
その点がスムーズに進んだ要因だと思います。
――どのようなお客様(または職員様)が、当事務所を活用すると特に良いと思われますか。
すんなり進まない個人間売買の案件などは、力になっていただけると思います。
土地の権利関係の調整など、御社の強みが活かせるのではと感じています。
用語解説:親族間売買と保証会社
親族間売買(しんぞくかんばいばい)
親子・兄弟姉妹・親戚など、親族の間で不動産を売買することです。
法律上の手続きは一般的な売買と同じですが、当事者間で売買条件を操作できるとみなされやすいため、金融機関の住宅ローン審査が通りにくい傾向があります。
大手金融機関は親族間売買への融資を原則認めておらず、信用金庫や地方銀行への打診が現実的な選択肢となります。
審査の可否は買主様の収入・属性や案件の背景によっても大きく異なるため、金融機関や保証会社の選定と、案件の整理が重要です。
保証会社
住宅ローンの借り入れにおいて、金融機関が融資リスクを軽減するために利用する信用保証機関です。
借主が返済不能になった場合に、保証会社が金融機関へ代わりに返済(代位弁済)する仕組みです。
多くの金融機関では住宅ローン審査の際に保証会社の審査も同時に行われるため、保証会社の審査基準を満たすことが融資実行の重要な条件となります。
今回のケースでは、買主様の所得面に問題がなく、親族間売買に対応する保証会社の利用においても懸念がなかったことが、スムーズな融資実行につながりました。
このご相談から見えること
H様のインタビューで印象的だったのは、「最初から『できません』と言うのではなく、まずは取り組んでみる」という姿勢です。
親族間売買は金融機関によって対応が大きく異なり、入り口の段階で断られるケースも少なくありません。
今回のようにH様がスムーズに検討してくださった背景には、金融機関としてのスタンスと、書類と経緯が整理された状態で案件が持ち込まれたことが大きかったと考えられます。
また、「すんなり進まない個人間売買の案件などは、力になっていただけると思います」というH様の言葉は、当事務所の役割をよく表しています。
親族間売買では、売買価格の根拠づくり・案件の経緯整理・金融機関への説明資料作成など、専門家が関与することではじめてスムーズに進む部分が多くあります。
「どこに相談すればいいか分からない」という段階からでも、まず当事務所へご相談いただくことで、取り得る選択肢と進め方が見えてきます。
金融機関の担当者様の立場からは、案件の背景・買主様の属性・売買の必要性が整理された状態で持ち込まれることが、社内での検討をスムーズにする鍵となります。
専門家・お客様・金融機関が同じ情報を共有しながら進められる体制が、親族間売買における住宅ローン実現の鍵といえるでしょう。
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