遺言書を作成していなかったケースでの相続トラブル事例②

こんにちは、財産承継コンサルタント/行政書士の鉾立です。

今回は、「遺言を作成していなかったケースでの相続トラブル事例」をご紹介します。

 


 

◆登場人物
・Aさん(夫、88歳)
・Bさん(妻、80歳)

◆Aさんの財産
・自宅不動産 2700万円
・金融資産 7500万円

個人商店を営みなが長年連れ添って苦労を共にしてきたAさんBさん夫婦。

そんな夫Aさんに、相続が発生しました。

夫婦には子供がいなかったため、相続人は、妻Bさんと、Aさんより先に亡くなっていた
Aさんの兄弟5人の代襲相続人である甥姪8名でした。

Aさん名義の自宅、預貯金等は、長い年月をかけて夫婦二人で築いてきた財産ですが、Aさんは遺言を残されていなかったため、遺産分割協議で相続人全員(Bさんと甥姪8名)と合意する必要がありました。

当事務所では、相続人9名の遺産分割協議、預貯金の解約・払戻し手続き、自宅の相続登記(担当:パートナー司法書士)をサポートさせていただいたのですが、疎遠になっていた甥姪の方々となかなか連絡が取れず、すべての手続きが完了するまでに約半年ほどかかってしまいました。

手続きが完了するまで、Bさんは、「とても心配で疲れてしまった」とおっしゃっていました。

遺産は法定相続分(妻4分の3、甥姪4分の1)通りに分けることなく、すべての遺産をBさんが相続することができたのは幸いでしたが。

Aさんが遺言を残していれば、Bさんに余計な心配やストレスをかけることなく、もっと
スムーズに手続きを行うことができた案件でした。

 


 

今回の「遺言を作成していなかったケースの相続トラブル事例」、いかがでしたか?

子供のいない夫婦のどちらかに相続が発生した場合、遺言が残されていないと、亡くなった配偶者の親やきょうだい、甥姪などが相続人に加わるケースがあります。

実際は夫婦二人で築いてきた財産なのに、権利があるからといって、疎遠になっている親類と遺産分割協議を行うことは、残された配偶者にとって非常にストレスのかかる手続きとなります。

・相続人に一度も会ったことがない
・連絡先が分からない
・何て話をすればいいのか分からない
・お礼はどのくらい渡せばいいのか・・・

そうならないためにも、配偶者のために遺言を作成しておくべきでしょう。

では、次回の【財産承継ミニセミナー】でまたお会いしましょう。

 

※ご参考
公正証書遺言作成手続きの流れ・手順・ポイント

この記事を執筆している専門家
鉾立 栄一朗

財産承継コンサルタント
/行政書士・宅地建物取引士

行政書士 鉾立榮一朗事務所 代表
Change&Revival株式会社 代表取締役 

法律に関わる各種手続きでお困りの方を “専門家の知恵” と “最適な手続き” でバックアップする法律手続アドバイザー。

会社員時代、実家の金銭問題をそばで支えた体験から、事業や財産の問題で困っている人のサポート役になろうと決意。

合同法務事務所で働きながら行政書士の資格を取得するも、流れ作業的な書類作成・申請手続代行といった依頼者の想いや意思決定プロセスに関われないポジションに限界を感じ、相談業務を習得すべく経営(企業再生)コンサルティング会社に入社。

地域金融機関の専属アドバイザーとして年間50件以上の顧客相談に対応し、「身近に相談できる人がいない」、「知り合いに相談してみたが、満足な回答が得られない」と悩む企業や個人の経営問題・財産問題の解決に従事する。

専門は、相続・遺言、贈与・売買、営業許認可申請等の各種法務実務の実践。相談者の悩みを解決する最適な手続き・手法を提案し、必要に応じて適材適所、各分野の専門家をコーディネートする。

家族は、妻と息子と猫(キジトラ雄)。

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