遺言書作成の際の注意点 遺留分を計算する際の不動産の評価方法は?

こんにちは、財産承継コンサルタント/行政書士の鉾立です。

今回は、遺言作成の際によく問題となる「遺留分」について、Q&A形式で回答します。

 


 

Q.
遺留分を計算する際、不動産はどのように評価するのでしょうか?

①固定資産評価額
②相続税評価額
③公示価格
④時価

のどれが採用されるのでしょうか?

 

A.
ご質問の通り、不動産の価格には、複数の評価方法があります。

土地に関して言えば、

③公示価格が100%だとすれば、
②路線価(相続税評価額)は公示価格の80%
①固定資産評価額は公示価格の70%

を目安に設定されています。

相続発生後、実際に遺留分を請求する際に、相続人同士で不動産の評価方法について合意ができれば、例えば、評価額が一番低くなる①固定資産評価額で遺留分を計算しても問題ありません。

この点、判例(裁判の先例)では、遺留分の計算をする際の不動産の価格は、「相続開始時における時価」によることとされています。

例えば不動産を数年前に生前贈与している場合でも、評価の基準時は「相続開始時における時価」となります。

不動産の時価の評価方法には、

1. 取引事例比較法
(取引事例情報を元に対象不動産の価格を求める方法)
2. 収益還元法
(対象不動産が将来生み出すであろうと期待される収益をベースとして価格を求める方法)
3. 原価法
(不動産の再調達原価をもとに対象不動産の価格を求める方法)

3種類があります。

もし、遺言を作成しようとする段階で、不動産の時価の概算が知りたい場合は、

・不動産売買情報のポータルサイトで調べる
・不動産一括査定サイトを利用する
・不動産仲介業者に査定してもらう

と良いでしょう。

なお、相続発生後、遺留分の請求のための計算をする場合に相続人同士で評価方法の合意ができなければ、不動産鑑定士に鑑定評価を依頼することも視野に入れることになります。

 


 

以上、ご参考になさってみてください。

では、次回の【財産承継ミニセミナー】でまたお会いしましょう。

 

この記事を執筆している専門家
鉾立 栄一朗

財産承継コンサルタント
/行政書士・宅地建物取引士

行政書士 鉾立榮一朗事務所 代表
Change&Revival株式会社 代表取締役 

法律に関わる各種手続きでお困りの方を “専門家の知恵” と “最適な手続き” でバックアップする法律手続アドバイザー。

会社員時代、実家の金銭問題をそばで支えた体験から、事業や財産の問題で困っている人のサポート役になろうと決意。

合同法務事務所で働きながら行政書士の資格を取得するも、流れ作業的な書類作成・申請手続代行といった依頼者の想いや意思決定プロセスに関われないポジションに限界を感じ、相談業務を習得すべく経営(企業再生)コンサルティング会社に入社。

地域金融機関の専属アドバイザーとして年間50件以上の顧客相談に対応し、「身近に相談できる人がいない」、「知り合いに相談してみたが、満足な回答が得られない」と悩む企業や個人の経営問題・財産問題の解決に従事する。

専門は、相続・遺言、贈与・売買、営業許認可申請等の各種法務実務の実践。相談者の悩みを解決する最適な手続き・手法を提案し、必要に応じて適材適所、各分野の専門家をコーディネートする。

家族は、妻と息子と猫(キジトラ雄)。

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