亡くなった配偶者に元々子供がいた場合、相続手続きはどうなる?

こんにちは、財産承継コンサルタント/行政書士の鉾立です。

今回は、相続手続きに関してよくいただく質問に、Q&A形式で回答します。

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Q. 亡くなった妻に、前夫との間の子供がいた場合、相続手続きはどのようになるのでしょうか?

亡くなった妻の預金の相続手続きを行うため、銀行に出向いたところ、「相続人を確定するため、役所で奥様の出生から亡くなるまでの戸籍謄本を取得する必要がある」と言われました。

そこで、妻の戸籍謄本を取り寄せたところ、妻が以前、ある男性と約1年間婚姻関係にあったこと、またその男性との間に子供が一人いることが分かりました。

当然、私はその子供さんと会ったことはないですし、話したこともありません。

この場合、相続手続きはどのようになるのでしょうか?

 

A. 遺言書を作成していれば遺言書の内容に従いますが、遺言書を作成していない場合は、基本的には相続人全員で遺産分割協議を行うことになります。

 

配偶者に相続が発生した場合は、その方が遺言書を作成している場合は、その遺言書の内容に従い相続手続きを進めていくことになります。

遺言書を作成していない場合は、基本的に相続人全員で遺産分割協議を行うことになりますが、その配偶者と結婚する前に、元々その配偶者に(父子・母子関係のある)子供がいた場合は、その子供も当然に配偶者の相続人となります。

例えば、

・前妻や前夫との間の子供がいる
・婚姻関係のない男性との間の子供がいる
・認知した子供がいる

場合などです。

この場合、その子供との関係が良好に続いているのならまだしも、一度も会ったことがない、話したこともないとすると、相続手続きは容易にはいかなくなります。

このようなケースで当事務所が相続手続きをサポートする場合は、実務上、次のように手続きを進めていくことになります。

  1. 相続人の調査の際に、相続人の戸籍謄本と一緒に「戸籍の附票」を取得し、相続人の現住所を調べる
    ※戸籍の附票とは、戸籍に記載されている人の住所の異動を記録した書類になります。
  2. 相続人の住所宛にお手紙を出す(お手紙には、①これまでの経緯、②今後の手続きについて丁寧に記載をし、③希望連絡先などを記入してもらう回答書と返信用封筒を同封する)
  3. 相続人から連絡が来た後、面会か電話にて改めて事情を説明し、遺産分割についての考えを聞く
  4. 遺産分割の内容を調整し、相続人に遺産分割協議書への署名・押印と、印鑑証明書の取得を依頼する
  5. 遺産分割協議書の内容に従い相続手続きを行う

誠意のあるお手紙を送れば、よほど感情的なしこりがない限り、相続人と連絡が取れることが多いです。

また、相続人に事情を説明すると、「一切関わりたくないので」と家庭裁判所の相続放棄手続きを希望されるケースもあります。

ただ、どうしても相続人と連絡が取れない場合は、弁護士に引き継いで裁判手続きに進むことがあります。

このQ&Aに関する補足コメント

このQ&Aのように、亡くなった配偶者に元々子供がいた場合の相続手続きでは、残された配偶者や、結婚・再婚後に生まれた子供に多大な労力を強いることになります。

ご相談者のケースでは、妻が、元々の子供の遺留分にも配慮した内容の遺言書を作成しておくべきだったと言えるでしょう。

 

以上、ご参考になさってみてください。

 

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鉾立 栄一朗
豊富な知識・経験・事例を持つ「財産承継手続きの専門家」 行政書士 鉾立榮一朗事務所 代表 Change&Revival株式会社 代表取締役 (宅地建物取引業免許 東京都知事(3)第94647号) 行政書士・宅地建物取引士 財産承継コンサルタント 財産・事業に関わる各種手続きでお困りの方を “専門家の知恵” と “最適な手法” でサポートする財産承継手続きの専門家。 20代会社員のとき、実家の金銭問題をそばで支えた体験から、お金や不動産など財産の問題で困っている人のサポート役になろうと決意。 その後、司法書士・行政書士・土地家屋調査士の合同事務所で働きながら、法務手続き実務を体得。 前職の財産・企業再生コンサルティング会社では、地域金融機関の専属アドバイザーとして年間50件以上の顧客相談に対応し、「身近に相談できる人がいない」、「知り合いに相談してみたが、満足な回答が得られない」と悩む個人や企業の財産問題・経営問題の解決に従事する。 専門は、相続・遺言、親族間の不動産売買・贈与、家族信託、会社設立・営業許認可申請等の各種法務実務の実践。 相談者の悩みを解決する最適な手法・手続きを提案し、必要に応じて適材適所、各分野の専門家をコーディネートする。